※令和2年~令和5年度の派遣先の教員アンケートより一部抜粋

小学校

成果
<内容面>
・公正ではないトレードで、フィリピンの人達がこんなにも貧しい生活をしていることを、恥ずかしながら初めて知った。日本人として、教員としてとても勉強になった。写真などの資料や発問、思考の流れをまとめたものなどパワーポイントで提示していただきとても分かりやすい授業であった。(小学校4年生)
・授業のために準備してくださったスライドやお話、まとめのシートなど、どれも素晴らしく、子どもたちの反応や事後の活動でもあの授業での学びがつながっていることが伺えました。(小学校5年生)
・クイズ・切り絵の活動を通して、多様性にふれることができた。ペア活動、全体指導のバランスがよく90分があっという間であった。

<児童の様子>
・大学生の思いを子どもたちが感じ、普段とは違う積極的に関わったり、取り組んだりする姿が見られました。素晴らしい機会をありがとうございました。(小学校6年生)
・教科書からでは学びきれないことをたくさん教えていただきました。年齢の近い学生さんとふれあえた子どもたちは、初めから終わりまでワクワクし、分かりやすい説明のおかげで真剣に考えていました。綿密な準備・打合せも心強く感じるとともに、自分自身も準備の大切さを改めて実感しました。小学生にとって難易度の高い内容だったと思いますが、子どもたちの心にしっかり刻まれたワークショップになったと思います。(小学校6年生)
・班の子どもたちの様子を見ていると、安心感を持って、周りの子どもと交流できているようでした。普段はあまり人と関わることが得意ではない子どもも、笑顔で話せていたのは、学生の皆さんの支援のおかげだと思います。ありがとうございました。(小学校5年生)

課題
・情報量が多いので、どうしても聞く時間が長くなり、児童が自分の考えを頭の中でまとめたりするまとめの時間が少なくなる。これも授業の1つなので、最後のまとめ・振り返りの時間を確保できる内容にできたらよいと思う。(小学校5年生)
カードゲームを途中で終わりにして、まとめ「世界とどうつながっているのか」にもっと時間をかけたかった。(小学校4年生)
対象者が小学生と分かっていれば、それに合わせた問いかけの言葉や資料の内容は精選すべきだったかなと思います。(小学校5年生)
・打ち合わせ、メール等は余裕をもって
していただけるとありがたかったです。

授業への活用要素
道徳で扱う。公正・公平、国際理解、相互理解との関連や社会科の世界との関わり
・ポストイットをはった後、見てまわり、自分のすごいと思ったポストイットに星印を書くアクティビティ
QRコードで情報を読み取り、興味を引きつける工夫が参考になった。
・多様性への理解
6年生の社会科の授業でも生かせますし、国際感覚や周りの世界を意識することはとても重要だと思いました。
社会科の国際協力の単元や総合的な学習の時間に活用できました。

中学校

成果
<内容面>
今回はオンラインでしたが、生徒は興味をもって参加していました。黒人差別について知らないことばかりだったようで、ショックを受けた学生もいれば、憤りを感じていた学生もいました。絵本を用いたことで導入がとてもわかりやすく、ひきつけられていました。
・学生さんたちが、テーマの内容の進め方をこちらの要望も取り入れてよく考えてくださって感心しました。(中学校1年生)

<生徒の様子>
・学生グループさんの態度も取り組みも素晴らしいものでした。本校の生徒たちは、大学生の皆さんと一緒に活動をすることを楽しみしており、当日も熱心に活動に取り組んでおりました。特に、後半の活動は生徒たちの興味関心・やる気を最大限に引き出すものとなっておりました。生徒全員が主体的に活動に取り組んでいました。(中学校1年生)
・全てのグループに学生さんが1人ずつ入り、生徒たちと関わり合いながら活動を進めてくれたことが、生徒全員の活動への主体的な参加を促したのだと思います。(中学校1年生)
・ワークショップも大学生の初々しさと熱心さが教室を包み生徒は前のめりになって取り組み、貴重で印象深い学びを 得ることができました。(中学校3年生)

課題
・プレゼンへの説得力(学生によって内容への気持ちの伝わりが足りなかった)
事前の打ち合わせが十分ではなかったと思います。休み時間の配慮やグーグルスライドの内容、劇の内容等について、事前に細かく打ち合わせできるとよかったと思います。
・オンラインで難しいと思うのですが、前半のパワーポイントでの説明が少し長いと感じました。途中でquestionを入れるなどした方が生徒にとってよかったように感じます。全体としては非常に勉強になりました。
・まとめ・振り返りの問いが、ワークショップのねらいに上手く結びつきませんでした。生徒は楽しく活動をしていましたが、「何について学んだか」と問われると、「よくわからない」といった様子でした。
授業への活用要素
総合的な学習の授業で国際コースを選んでいる生徒たちはワークショップで学んだ児童労働について調べていました。
・自分が授業づくりをする際に思い込みをしていたことを見直すきっかけになった。
・相手のことを考えるベースができたので、普段のグループ活動でも意識させたい。
・人種差別がテーマだったので、英語の教科書のなかのキング牧師のところで取り上げたいです。
オンラインでの授業方法のヒントをもらった。
・活動の導入方法や、アイスブレイク活動

高校

成果
<内容面>
・被差別体験者の感情に寄り添った授業はよくありますが、差別をする側(今回はインド店員)の思いを感じてみるという視点はおもしろいと思います。様々な立場になってみて、気が付くことがたくさんあったと思います。すばらしい工夫にあふれたワークショップをありがとうございます。(高校生1年生)
・身近な事柄について、わかりやすく、ユーモアを入れながら、そして工夫された展開に見ていた私も本当に勉強になりました。前回も今回も学生さんの楽しそうな雰囲気作りで深い学びができたと思います。(高校生2年生)
・このような取り組みは、高校生に国際的視野を持たせる上で有意義だと考えます。テーマが高校生にとっつきやすいのも良いです。また、大学生がプレゼン、ワークショップを主導するという形式も、大学での学びを高校生にイメージさせるという点でとても有益だと思いました。総合探究の取組みとして、とても良い機会を与えて頂きました。
・服を販売する過程で、誰にどれくらいのお金が支払われるか生徒たちに予想させ、その根拠を発表する機会がありました。生徒が興味関心をもって活動し自分の意見を述べていた姿が印象的で、本事業に参加して大変よかったと感じました。(中等教育学校4年生)

<生徒の様子>
・生徒が一人ひとり活動できている姿を見て、自分の意見を話す経験をさせることの大切さを改めて感じました。高校生と年齢の近い大学生の皆さんと関わりながら充実した良い時間が過ごせたと思います。(高校2年生)
・3人から4人のグループということで、安心して話せる雰囲気がとても良かった。インタビューや絵本の読み聞かせ、歴史的解釈などテンポのいい展開で生徒も楽しみながら参加できた様子です。
・とても楽しんでいました。SDGSについての関心は高く、楽しみにしていましたし、事後も教室で食品ロスの会話をしていました。印象に残ったのだと思います。(高校2年生)
・学生さんが生徒に発言を促したり、つぶやきを拾ってくだっさりと、各グループとも対応がすばらしかった。各グループに1人大学生がついて、生徒の発言を拾って、結びつけてもらい、ばらけることなく進められていた

課題
・少し声が小さかったので、こちらでマイク等用意すれば良かったと思いました。内容はすばらしかったので、遠くの生徒が聞き取りにくかったのがもったいないと思いました。(高校1年生)
・残念なのは時間配分。
どのワークがメインなのか、そのためにはその他のワークとのバランスを考えて進行できるとより伝えたいメッセージが明確になると思います。(高校1年、3年生)
・国際理解ということもあるので、海外の性多様性の考え方やジェンダーなども少し知りたいなと思いました。
オンラインで実施する場合、実際に会場にいる担当教員もファシリテーターとして関与する部分が大きいと感じました。担当が事前に全体を詳しく把握しておく必要があると思うので、 ワークショップの進行についての詳細(「授業案」のようなものなど)もいただけると、準備が しやすいと思いました。

授業への活用要素
・農業や食品ロスといった内容は社会科や家庭科など、さまざまな教科の学習と内容が重なるため、学習の広がりを感じた
・今回実施してただいた手法を習って、総合学習や探究活動での協働・発表に生かせると思われる。
・自分の担当教科が農業なので食料について必要な場面で生徒に発問したいと思っています。
環境問題、食料問題
・総合的な探究の時間における探究学習のテーマ設定のヒントになる
職員向けの研修に使用させてもらいたい。